なぜVCのコワーキングスペースが増えるのか?の雑文

*特段something newなことは書いてないです。
ファンドサイズが一定規模以上になると管理報酬が人以外にも使えるようになってくる。その管理報酬をどのようにつかうかがファンドの思想であり、差異を生み出す源泉の1つとなってくる。(まあ一番は人だと思うが)

レイターになればなるほど、一般的にはValue addチームの組成のような、より投資先の事業に対する直接的な貢献ができるようなチームを組成することが定石となってきている。なぜなら事業はもうPMFしている場合があり、一番投資先に求められているのが成長に対する支援だからである。例えば採用・PRはどの事業にも横断的に必要となる要素だから、チーム組成がしやすい。
業界の人には釈迦に説法だけど、a16zのようになるとエキスパートがぞろぞろといるようになる。VCファンドのバイアウトファンド化のような現象が起きてくる。

一方シードラウンドなどにおいては、投資先の支援を考えたときに、まだその投資先が事業も不確かな場合が多いので、事業の成長への直接支援というチームをつくるインセンティブが弱くなる。そのためなにがシード期、創業期に手っ取り早く必要になるか?という問いに対しては、場所というものが一つ解答になる。
そのため、ある一定以上のシードファンドの規模がでてきたときに人の次にお金をかけるのが、コワーキングスペースということになる。そのためシードファンドのサイズがある程度大きくなってきた今日本においてVCのコワーキングスペースが増えてきているというシンプルな話。

書きながら思ったけどこれは日本・東京のVCならではな可能性もある。USを見てみると東京という街と比較すると、非常に起業家は点在していたりするので、一極集中しずらいから意外にシードファンドがコワーキングをもっていない可能性はある。有名な話でいうとサムアルトマンはコワーキングはやや否定的であったりもする。このあたりはだれか向こうのシードファンドの戦略を調べてほしい。

今後VCとしても自分としても、管理報酬の使い方としてもっと面白い方法があるのではないか/いまない投資先の支援の方法があるのではないか?みたいなことは考えていきたいし、そういうのを実装していきたいなと思ったり思わなかったりという雑文。