前回の記事でSpeculative な事業アイデアの考え方について書いてみたが、そのなかでBig Issueの話を記載した。そのBig issueにおいてのスタートアップ起業のトレンドについて考えてみたいと思う。
これもどこかで言語化したいが、つまりロジカルシンキングにおいて捉えられる課題は、変化の少ない時代において、Big Issue(気候変動など)しか残っていなくなってきている / Big issueの時代になりつつあると思っている。(ロジカルシンキングの限界とスペキュラティヴシンキングの可能性より)
このことについて考えさせられたのは、a16zというUSの著名VCが提示したAmerican Dynamismというナラティブについて考えていたからだ。なので今回はその文脈整理を行った上で、日本に転用するとどういった投資テーマ・起業テーマがあるのかを考えてみたい。(ちょっと今更感あるのはご勘弁、考えていたけど書くのが遅くなりました。。)
American Dynamismとは
a16zのメンバーである、Katherine BoyleがBuilding American Dyn
ここ最近(書いている時点では2024年2月2週目ほど)で一番ニュースになっているのはOpenAIが出したtext-to-videoのSoraとApple Vision Proであろう。
動画AIに関してはまた別の記事などで考えたいが、想定より技術進歩が早い。画像だけのユースケースと動画まで作れてしまうと、個人の濃ゆい思想を持った人・少人数の組織体によって活躍できるような時代がくるのかもしれないというのはまた別記事で。。
今回はApple Vision Proについて考えてみたいと思う。自分も縁あって触ってみたが、感動した。さすがAppleだなという、特に空間コンピューティングのUXの創り方・魅せ方はさすが。
Macbook,iPhone,iPadみたいなのの延長にありながらも、新鮮さ・Wow感みたいなのが残しているので、3分-5分ぐらい触っているとなんとなく操作になれてくる。この操作に慣れる感が非常に早いのに驚いた。目線のマウス操作から、クリックの動作含めて新鮮味があるけど、すぐに使いこなせるようになる。
子供がiPadを大人以上に使いこなしているのをよくみるが、そのような直感
シードを中心に投資をするVCで働いている身としては、常に新しい投資テーマや投資仮説を探しているし、起業家とも起業アイデアからディスカッションしたりすることも少なくない。
そのような中で、いくつか事業アイデアの考え方があるとは思うが、一番良く言われるのは”課題/ペインポイントはなにか?”という話である。
“何の課題/ペインポイント”を”どのようにして解く”のか
よく言われるのはこの組み合わせで事業アイデアは考えるというものが教科書的な話ではある。自分もよく起業家と面談しながらペインはなに?それは本当に深いのか?みたいことをは聞いたり、自問したりする。
一方最近感じている問いとしては、このペインポイントを中心とした帰納法的な思考におけるアプローチの方法は正しいとは思うが、よりユニークな企業をつくるために違ったアプローチも考えるべきではないのか?と考えている。
例えば少し古くなるがAirbnbの前にあのアイデアに課題はあっただろうか?Uberが出る前に課題はあっただろうか?
そうした課題やペインポイントから始まるビジネスの創造ではない、オルタナティブな方法について、想像してみたい
エンタメ領域におけるトレンド
自分もエンタメ分野については興味分野としてみているし、投資もしていく中でいくつかトレンドがあり、それが交差してきているように感じる。例えば下記のようなトレンドなどである。投資をするにあたってもこのあたりの現象が起きる背景を考えていた。
・コレクティブ商品への熱量(スニーカー/トレカ/NFT etc..)
・オンライントレカガチャ/オンラインUFOキャッチャーの流行
・アニメ/IPの流行・躍進におけるグッズの重要性
・オフライン回帰>イマーシブ体験 > これはこちらの記事で書いた
GENDAの躍進
そのようなことを考えていたときに、昨年GENDAという会社が上場を果たした。ご存知の方も多いとおもうので詳細の説明を省くが、GiGOというゲームセンター事業を中心にしながらM&A中心の戦略で成長しているエンタメ企業である。最近だとGAGAなどを買収しており注目の新規上場企業の1つではあるのは間違いない。
その資料を読むときにプライズゲームという言葉とともに、ここ数年のプライズゲームの成長とその成長に対しての仮説の資料を拝見したことが刺激となり、点と
自分は1991年生まれなのだけれども、いわゆる失われた20年・30年の日本しか見ていない。そもそも自分にとっては”失っていない”のかもしれないのだが。。いわゆるJapan as No.1のような時代感や空気感ということは味わったことがない、どちらかというと教科書上の話である。
物心ついたころには、不景気だとかそういった話を多く聞いていた。バブルの頃の日本のご機嫌を知らないので、基本的にはいろんなマイナス方向のニュースしか経済においては聞いてない。
世界時価総額ランキングの変化
よく引用される下記グラフのように平成3年に自分は生まれたがその前の平成元年には世界の時価総額ランキングにおいては上位が日本勢が占めていた。しかし、それから30年経ったときには、ほとんど見る影もなく消えてしまっている。
(引用:https://dw.diamond.ne.jp/articles/-/24295)
今回の記事でなぜこうなったのかということを深掘りするつもりはないが、基本的にはIT含めた変化についていけなかった結果、GAFAM中心に上位の時価総額が入れ替わった結果となっている。