投資の仕事と考えること
自分の仕事としてはいろいろこうやって文章を書いてはいるが、投資をするのが仕事で別にこの書いていることは仕事ではない。いや厳密にいえば仕事の一つではあるが、センターピンがあるわけではない。大体土日や、夜とかに書いていることが多いのでまあ趣味や享楽さに近いものである。
ということで自分の本職としては良い起業家を見つけて、投資をし、支援をする。もうそれだけではある。(もちろんファンドレイズなどその他も多くあるが省略)それ以外の活動は書いたりイベントでたり、飲み会に行ったりなどは、すべては良い起業家を見つけて、投資判断をし、支援をして、入れたお金よりも多くのお金をリターンとしてお戻しするためのものである
この文章ももちろん自分の知りたいことや、考えていることの言語化の一助として書いてきており、どこかで投資方針に対しての自分の思考整理のためや、投資テーマ発見のためにやっているものでもある。
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VCが投資仮説を持つ意味
VCとして仕事をはじめたときぐらいから、毎年なるべく注目投資領域ということを書いてきた。この仕事を続ける限りはなんとなく年始
D2Cという文脈
D2Cという言葉が流行ったのはいつぐらいだろうか。Direct-to-Consumerの略で、メーカーがそのまま流通業者などを介さずに、顧客に届けることができるようになってきた。基本的にはインターネットなどの仕組みなどによって、中間をできだけなくしていくことができ効率化できるという文脈の上にあったものであった。
D2Cブランド勃興
その中で、スタートアップへの投資テーマ・起業テーマの拡張として語られはじめた。D2Cという流通の変化をきっかけとした、隙間ブランドの立ち上げや、インターネット上にブランドの重心をおいた新しいDNVB(Digital Native Vertical Brand)のようなものであった。
海外でいうとGlossierや、Casperなどがその走りだったように思える。広義でいうとA24なども個人的にはDNVBっぽいなと考えている。
日本においても今でもそうだが、そのDNVB的なブランドの立ち上がりは多くでてきたことは実感している。4年前ほどのビック投資テーマの1つだった。ここでその投資テーマがどういうものだったのかを論じるつもりはないが、I
昔から”考える”という行為自体がどういうことかについて”考えていた”。
きっかけとまではいかないが、”ちゃんと考えて発言しろよ”って昔の上司から言われたことが深く残っている。”考える”ってなんだろう?とそのとき改めて思えた。大学時代に読んで今でも読み返す、イシューからはじめよや、はじめて考えるときのようになどは名著だが、なかなか考えるという行為は奥深いなと思うし、難しいことだと今でも思うし、結論がでてはいない。
考え方の切り口
そうしてスタートアップやVCの仕事をするようになり、起業アイデアやその起業アイデアが受け入れられるのか・また成長仮説があたっているのかどうかをより考えないといけないことが増えてきた。そしてまだまだ歴としては浅いが数年間いろいろな起業アイデアや、考え方と出会わせていただいた。その中で、自分なりの言語で再記述してみたいと思って何本か考え方についての記事を書いてきた。
#18 ナラティブだけが人を動かす や、#46 AI時代におけるセンスの必要性について や、#42 ロジカルシンキングの限界とスペキュラティヴシンキングの可能性 ~ユニコーン企業を生む問い~
ロックバンドのようなスタートアップ
自分が大学生時代の10年ほど前ぐらいだとiPhoneなどのデバイスシフトのような動きもある中で、自分がよく触るようなプロダクトが変わっていったという経験をしてしまっている。1プロダクト1サービスで上場し、世の中を変えていくようなことを見てしまった。AirbnbやFacebookなどのようなサービスに憧れた世代ではある。そういったものに憧れてこの世界に入っている節はある。
日本でいうとmixiやモバゲーなどから、mercariのようなサービスなどそういったサービスが多くでてきたりしていた。自分も大学生ながら、バンドが新曲を出すことを期待するように、techcrunchの記事などを毎日楽しみにしながら読んだりしたいた。
ワンプロダクトの幻影
それから10年ほど経ってきた中で、あれほどまで様々なコンセプトのサービスが多く乱立する時代は少しづつ変わってきているようにみえる。ワンプロダクトで世界を変えるといったものに憧れてはいるものの、Facebookなどを時代を頂点としてそこまでそのようなプロダクトは日米を見てもないのではないか。(もちろんいろんなとこ
自分の今の仕事はVenture capital業務として、スタートアップに投資をする仕事をしている。現状はEquityによる出資のみで、Valuationをつけて、第三者割当増資で株を買うことが一番多い。そしてビジネスの基本で、安いときに買って、高くなったときに売るということをするのがVenture capitalで働いている自分の職務だ。
スタートアップとは?
そうした活動をするときに、都度考えることがある。”スタートアップ”とは何なのか?と。スタートアップ企業に出資をすることが仕事だが、そのスタートアップというのは定義が曖昧であると。自分が10年以上前に、知った時はたしかベンチャー企業だったはずである。それがいつのまにかスタートアップやSUなどと略されるようになっていった。
もちろん聞かれたら応えることはできる、急成長する企業だ!とか、Jカーブを掘ることが求められている事業だということは言える。
しかし最近感じているのはこのスタートアップという言葉のゆらぎが大きくなっている。しかし結論から言うとゆらぎは良いことであると思うが、今回はこの記事でスタートアップとは何なのか?/