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AMP IT UP テンションをあげろ

AMP IT UP 最近あんまりビジネス書を読んでいないのだけど、久々に読んだ中ではぐっとくるものがあった。こういった経験本や、若干の自己啓発本は俺/私の成功を聞いてくれ!というような元気づけにはなるが、思考は巡らないみたいなものが正直多かったがこの本は読みながら思考が巡った。 SnowflakeをはじめとしたSoftware企業の代表を務めていく中での体験談と自分の経営哲学について書かれたものだが、リーダシップについて考えたい人達には非常にオススメをする一冊である。 基本的にはVCには否定的であり、それもリアルで面白い。そして一度どこかのVCに入ってみたけど、やはり口出したくなって起業家に戻ったのも凄くリアルで面白い。自分でやってて思うけど、起業タイプの人間はあんまりVCに向いてないかもしれないということは思う。その人達にとっては実体感・手触り感、達成感がないのは耐えられないと思う。起業家のメンタリティと投資家のメンタリティは真逆にあると個人的には思っている。 話題それたが、とりあえず起業家とかでPMF後ぐらいでリーダシップの必要性を感じている方々には非常にオススメする一冊で

2050年の世界 見えない未来の考え方

https://amzn.to/46FPzao VCという仕事を今流行っている限り未来に対して投資をしていくことが一般的である。どういった未来を創造したいのか、どういった未来がくると考えているのかについて常に問われるし、考える仕事ではあると思っている。 そのためこういった本はとりあえず手が伸びてしまう。もちろんこういう予想本系がどのぐらい精緻化というと判断に難しい場合も多いが、この本は突拍子もないことを書いているわけではなく信頼ができる。なのでおもしろ本ではない、マクロデータと現実的に起こりうる未来について書かれている。 こういった本を読む際に思うのが日本というテーマにおいてはあまり扱われないことだ。あまり日本の未来についてそこまで世界が真剣に考えてない、考える意味がないと思われている可能性が高い。 今回の本においても日本においては、後ろ向きな豊かな国。ということが徹底として書かれている。移民の問題についてはこの本の一つのテーマだが、日本においては移民はほとんど受け入れられていない。その上出生率も下がってきているので、基本的には高齢者が多い沈みゆく国家であるという印象で書かれて

なぜ、空間は退屈か -資本による空間の均質化-

-都市の退屈な風景 どこにいっても同じような景色。同じようなビル。同じようなチェーン店。世界の景色が均一化しているなと思えるようになってきた。昔がどうだったかはわからない。日本の地方都市にいても、どこかすべて立川駅周辺に見えてしまう。そんなように思ったことはないだろうか。 最近海外などにいっても主要な都市というのは同じような姿になってきている気がしている。それはある種便利な感覚もあるが、旅という意味の味気無さっていうのも感じる。ソウルのビルも、NYのビルも、東京のビルも全て外観は違うが纏っている空間性においては全て同じように見えてしまう。 なぜそのような感覚をもってしまうのか、なぜ退屈に感じてしまうのだろうかと思いながらIVSで京都にいき、京都は少し普通の街ではないなってのは思いつつ、その本屋でたまたま出会ったのがこの本である。「いま、なぜ空間は退屈か」というものを見た瞬間に上記のような課題意識と合って購入した -資本主義の前景化に伴う“場所”の減少と、”非-場所”の増加 この本を読む全体のテーマ感として、人類学者マルク・オジェの空間論に焦点があると読んでいて感じた。2つの概

センスメイキング:データでなく文化を信じる

センスっていう言葉の意味が最近自分の中で重要度を増してきている感覚がある。昔からセンスがある人とかセンスがないとか日常的に使っていた言葉だけど、改めて今の時代はセンスが問われる時代だという認識がより増してきている。 以前下記のようなナラティブの重要性についてポストを書いたが、ポストモダンにおいて大きな物語が終焉した結果、何が絶対的な正解かっていうものは消滅してしまった。そのときに納得感をもった答えをだすために対話によるナラティブの構築が重要なのではないかということを書いたのだが、その納得感の醸成にはセンスというものがより重要になってくるのではないかと思っている。 ナラティブだけが人を動かす 〜スタートアップはなぜナラティブを紡ぐのか〜「ナラティブ」という言葉を耳にする機会がここ5年ほどでぐっと増えたように思います。 3日に1回程度本屋に出向いてはぶらぶらとしていますが、そうしている理由の一つが、時代のトレンドや社会の温度をぼんやりと掴むためだったりします。本屋は世相を反映しているので、売れている本はざっと目を通しています。(余談ですが、kaekaという伝え方のサービスに投資した大き

書評:力と交換様式〜交換が世界を動かす力である〜

書評と書くのはおこがましいけれども、あまりにも面白い本だったので少し引用も交えながら書いてみようと思いました。 これまでに記事にしてまでまとめたことがあるのは下記の"THE GREAT CEO WITHIN"だけな気がするけれども、この本も非常に素晴らしかったけれども、どちらかというと実践的なビジネス書としてはベストと思えるぐらい素晴らしかったです。 Great CEO Within2年前ほどにUPSIDERの宮城さんと投資直後くらいにご飯を食べてて、なにか良い本あります?みたいな話になり、それでオススメされたのがこの The Greatest CEO Within という本でした。実はそのときにKindleで購入していたのだけれども、あれから正直読めていなかったです。まあなんというか前編英語なので、気合がいるというかそこが難関で積読してました。そのごバタバタずっとしていたのですが、Kindleの本のリストを見るたびに読みたいな、読まなきゃな〜ということを思っておりましたが、IVSに向かう飛行機の中で何か読もうかとおもってリストを開いたときに目があったのでこれは読むしかな…What