mish別府さん:創業秘話とmishの今後
投資先のmishに追加投資させていただきました。プレスリリースは下記などからぜひ見ていただければ幸いです。シードから引き続きリードで投資させていただきました。
そして調達を今回のきっかけに創業経緯に別府さんにPodcastをとってみました。mishに興味ある方や、どうやって事業テーマを考えてきて・起業したのかみたいなところに興味がある方はぜひ聞いてみていただければ幸いです。
そして全てではないですが、書き起こしは下記から読めますので、ぜひ御覧ください!
投資先のmish共同代表の別府さんに来ていただいてますよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
別府さんのキャリア
昔から投資はさせてもらってはいるものの、今回資金調達を改めてしていって、どんどん採用も含めて事業伸ばしていくぞっていうフェーズだと思うので、改めて別府さんにいろいろ聞いてみようかなと思っております。最初に自己紹介含めて経歴をお伺いしてもよろしいでしょうか。
mish共同創業者CEOの別府と申します。mishは去年2021年の2月、コロナの緊急事態宣言中にできた会社でして、主に動画関連の事業をやってます。僕自身は2012年にDeNAという会社に入社して、最初1年ちょいぐらい、エンジニアの仕事をしつつ、そこから自分でゲームを考えて、そこで考えたゲームで、ゲームのプロデューサーをしていきました。そこから新規のゲームをいろいろ作りつつも、ゲームは大好きなんですけど、インターネットのサービスが学生時代から大好きなので、コミュニケーション系のサービスをしたいということで、そういうものを新規で作る部署に行っていろいろなサービスをつくってきました。
主に動画とかライブ配信系の事業をやってました。そこから「デライト・ベンチャーズ」というDeNAの中のベンチャーキャピタルがあるんですけどそれの起案、設立、運用するところまでやりました。その後自分で起業したという感じですね。
ちょっとその経歴で気になった点があり、最初エンジニアでDeNAに入られたんですね。
正確には内定者のときはビジネスだったんですよね。ただ元々学生時代のときから仲間といろんなものを作ったりしてたんですけど、DeNAで入社して最初の1ヶ月の研修のときに、やっぱり自分自身はいずれ世界一のインターネットサービス、世界一のインターネットの会社を作りたいっていう気持ちが強かったので、そうするとエンジニアの能力は必須だなと思いました。
元々少しだけプログラミングとかやっていたので、急遽人事の方に「やっぱりエンジニアにさせてください!」って言って、エンジニア研修を受けさせてもらい、合格して晴れてエンジニアとして働きはじめたという感じですね。
あと少しだけキャリアについてお伺いしたいのですが、最初に新卒としてDeNAを選んだのはなぜなんですか?
そうですね、なんだろうな、運と言いますか、偶然みたいなのもあるんですけど。そもそも就活しないと決めてたんですよね。
自分で出版の事業だったり、法人化はしてなかったですが超小型電気自動車を作ったりしてました。なのでもう自分でやるぞと決めていました。ただその中で、僕の友達がDeNAの人事の人と何らかの形で知り合って、インターネットについて語ろうの会みたいな飲み会をしたのですが、それがものすごく面白かった。「うちのWebテスト日本一難しいよ」と言われて、それで実際に受けてみたんですが、実際めちゃくちゃ難しかったんですけど、なんとか通ってそれで内定までもらいました。あともう一個だけ尊敬する企業だったのでGoogleも受けて内定をもらって。でもその時は二つとも行く予定はなかったですね。
さっき話した超小型電気自動車のプロジェクトで、当時MOVIDA JAPANっという孫泰蔵さんがつくったVCにお世話になっていました。ただいろいろあって超小型電気自動車の開発にまだまだ時間がかかるので、一旦DeNAに入って土日に開発を続けようということで、就職を決めた感じでしたね。それに加えて開発費を稼ぐためにDeNAの内定者インターンに参加する中で、ものすごい信じられないくらい優秀な人が多く在籍していて、ここで働きたいなということが最後決め手でした。
起業への思い
先ほど学生のときからずっと起業とか事業みたいなところに関わってきたと言われたと思うんですけど、その思いの源泉は何なのでしょうか。なんでそんなに事業や創業というか起業にこだわりがあるのでしょうか
元々僕はサッカーが大好きで、全然実力はなかったんですけど、やっぱプロサッカー選手だったりプロのサッカーに関わりたいと思いが強かったです。とはいえ、努力してなったなったとしても多分すぐクビになるレベルだなという気持ちもあったんですよね。それが高校入ってすぐぐらいに思ってしまったんですけど、そこから非常に人生に悩んで。サッカーしかしてこなかったので。高1の夏に部活を止めて、そこからサッカー以外の選択肢ってもので魅力的なものって何かを探しはじめました。そこでいろんなことをチャレンジしたんですけど、その中で地元福岡なんですけど、孫さんとかそういう起業家の多い出身地でもあったので事業に興味をもちました。
更に自分はサッカーやってる中で、 サッカー自体が好きではあるものの、サッカーのスパイクとか、そういう商品の方が好きになってたんですよね。 例えば、ナイキとかアディダスとか、それぞれものすごい独特な世界観を持っていて、そういうのがあまりにも好きで、本当にもう有名な選手がどのブランドのどのスパイクを履いてるかすべて知ってるぐらいでしたね。そういうものを作って事業にしたいなと思いました。作るものとしてサッカーシューズだけにこだわりがあったわけじゃないんですけど、やっぱりすごいものを作ってそれを事業にしていきたいなっていう気持ちが強くなっていきました。
それで、うちの高校は半分ぐらい就職するのが普通だったんですけど、いろいろ頑張って勉強して大学に行って、そこでまず最初に自分の中の事業としてフリーペーパーの事業をつくりました。自分は慶應義塾大学だったんですけど、僕の高校だと慶應は「天才しか行けないんじゃないか」と思われるレベルだったんですよね。でも入ってみたら意外にみんな下から努力して入った人が非常に多かったので、そういうのを高校時代の僕に伝えたいなって気持ちではじめました。慶應の全学部の学生に合格体験記を書いてもらって、それをフリーペーパーにし発行して、直接高校に配って高校生に届けるっていう事業です。事業と言えるかわからないですけど、売り上げも月200万とかいってました。でも 売上よりもすごい嬉しかったのが、実際に僕らが頑張って発行したフリーペーパーを見た学校から「追加で100部欲しい」とかいろいろ反響があった んですよね。それが嬉しいかったですし、更に実際に読んでくれた高校生から、「この本は私の宝物です」といった熱いメッセージが3つぐらい届いて感動しました。おそらく自分が人生で出会える人って1万人もいないかもしれないけど、仲間と作ったものって 全く自分が出会わなかったであろう数千万人、数億人の人に届けられるかもしれない。そして、その人の人生を少しでも良くできるかも という体験をしました。自分で言うのは恐縮なんですけど、これは偉大な仕事だと思って、一生そういうことしたいなって気持ちがそこで強くなりました。
あともうひとつ、その時期はiPhoneが日本で発売されたタイミングだったんですけど、実際に触れてみてものすごく感動したのも大きかったです。いろんな人が喜んだり、人生変わるようなものを作り続ける仕事、そういう仕事を一生やり続けたいって思いでひたすら今に至るまで新しいものを作ってる感じです。
mishの事業選定とこれからについて
今のmishっていう事業に決めるまでにいろいろあったとは思うのですが、何でこのmishっていう事業に決めたのか、どのように決めたのかっていうのをお伺いできますか
自分が会社を作るときの条件みたいなものがあったんですよね。
一つが、やっぱり本当に社会に認められ、尊敬される偉大な会社って、そこに至るのに20年から30年はかかると思うんですよね。ようやくそこまでいって本当にここはすごい会社だなとか思われるようになるのではないかと考えてます。逆に言うと、どうやっても時間がかかるので、中長期で自分が本当にずっとやり続けたい、そういう業界だったり事業をコアにしたい と思っていました。
そのためにも中長期で伸び続けられるドメインに貼らなきゃいけないと。なので熱中してやり続けられるということ、あとちゃんとそれが中長期で伸びることを大事に考えました。
いろんな事業が思いつくんですけど、とはいえ別にこれやりたくないなとか、そういうものもたくんあって、本当はもっと早く起業する予定だったんですけど、これだみたいなのが決まらなかった。
ただ、自分がその前にDeNAの新規事業でライブコマースの事業やっていたんですけど、そのときにライブ配信で物を作りながら売るっていうサービスがですね、他の既存のサービスだと売れなかった人がライブ配信で自分の個性を出すことでめちゃくちゃ売れるようなったっていうのがあったんですよ。それがものすごい衝撃的に面白くかった。
その後別のライブ配信の事業していたときに、動画クリエイターさんとかが、YouTubeで再生回数がどんどん稼ぎづらい、あるいは収益がうまくいかないって人も増えてきてるということを知りました。何かこのあたりがやっぱりどうしても自分の頭ん中で残ってたんですよね。
そのことが頭の中でまだあって、やっぱりずっと動画の事業もやってきいて、面白いな思っていた。しかもようやく徐々に、再生回数に基づいた広告だけではなくて、直接サブスクリプションや、視聴者に課金してもらう方式で生計を立てられるっていうのが生まれつつあるなと。
今後動画を作って公開する人というのは、絶対に増え続けると思うんですよね。携帯電話のカメラも良くなるし、ネットワークも良くなる し、その中の収益手段が再生回数に基づいた広告しかないってのは、絶対違うだろうなと。おそらく直接課金をされるのではないかと改めて考えていた。その分野っていうのは10年間以上は少なくともニーズとしても伸び続けられるし、あと僕自身そういうクリエイターがものすごい大好きだし、自分もそういう人間でありたいと思ってるので、やろうということを決めました。本当はいろんな分析とかもちろんしたんですけど、基本的な気持ちとしてはそれでやろうと決めた感じですね。
起業する際には、1つの事業に選ぶ難しさっていうのはあるかと思うのですが、mishは改めて考えるとなぜこれに絞ったのかと思いますか
思いは、わかりやすいですよね。もうこれやりたいって気持ちが強くて、もう、なんか勝手に頭の中でずっとうわーっとそのことを考えちゃう みたいな。
ただ僕もいろんな事業をしてきて失敗も経験してきてる中なんで、例えば、中路さんにも起業前にも数ヶ月に1回くらい壁打ちとかさせてもらったり、そういうのを投資家としてどういうふうに考えるかなとか。あとDeNAの南場さんとかにもディスカッションさせてもらったりしていた。自分の思いだけじゃなくて、もうちょっと冷静な、客観的なコメントも欲しかったので、そういうやりとりする中で、いろんな観点でブラッシュアップしました。その中でこれはやっぱりいけそうだし、かつ自分の中でもやりたいしっていうので、決めていきました。確信に近いものみたいなところが自分の中ででてくるのかっていう感覚は大事にしていた感じです。
mishのこれからについて
その思いを持って、実際にプロダクトもローンチし、半年強ぐらい運用してきて、順調に伸びてきていて、今回収録日は前日ですけど、プレスリリースを出して2億円を調達して、この金額使って今後もっとこういうところ伸ばしていきたいとかこういうとこやっていきたいみたいなところあれば、ぜひ教えていただければと思います。
今回僕らとしては非常に大きい金額の調達が完了しました。今会社もフルタイムのメンバーも少数でやっており、プラス業務委託という形でやってるので、あまり固定費は高くないんですよね。なので事業としては、このような中で2億円というのは普通につかっていくと何年も持つぐらいの金額なんですけども。まずこのmishという事業で一番重要な有料会員数っていうのがずっと伸び続けているんですよね。
そこがちゃんと伸び続けられてるっていうのは、サイトを作った方の努力と、その方が使う弊社のプロダクトがちゃんとバリューを出せているからかなと感じていたので、そこはちょっと自信を持ってきました
なので mishを使っていただけそうな方にちゃんと認知してもらって、サイトを公開してもらうというのをどんどん増やしていこう と考えております。ようやくそのフェーズに来たので、基本的には開発とマーケティングにお金を使っていこうと思ってます。もちろんただそのマーケティングもちゃんとROI見ながらやらなきゃいけないんですけども。
サービス利用料無料キャンペーンなどを活用して徹底的にハードルを低くして、サイトオーナーさんが新たな体験を味わえるようにしようと考えてます。ちゃんとオーナーさんに還元していこう、向き合っていこうっていう気持ちでこの金額を調達したという感じです
まだまだサービスの期間は短いですけど、mishで働く楽しさというか特徴とかあったりしますか
僕含めて今いるmishのメンバー全員エンジニア経験者なんですよね。そこは特徴かもしれない。基本的にそのテクノロジーが大好きで、経験豊富な人でやっている。全員元々前職で一緒に仕事をしていたメンバーでもあるんですけど、 プロダクトへのこだわりが非常に強い んですよね。見た目がどうこうとかそういうのではなくて、ちゃんと使ってくださるお客様が「これすごいな」とか、なんか自然にこう使っちゃうとか、そういう体験を作り出すことへの執念だったり執着が強い組織だと思うので、そういうものが大好きな人にとっては、かなり刺激的かなとは思ってます。
あと 共同創業者の村田も僕も、それぞれ結婚して幼い子供もいます。そういう2人が共同創業した企業 なんですよね。やっぱり幼い子供がいると、保育園の送り迎えとか、そういうものが入ってきて働けない時間がどうして出てしまったとかがよくあります。
だからこそ、一時間当たりの効率を重視したいと思ってるので 既に結婚されて子供がいらっしゃるとか、スタートアップどうかなっていう方に非常に理解がある会社かな とは思います。
採用したい職種とかってあったりしますか、結構フルオープンっていう感じですかね。
今明確にあるのはエンジニアです。ただ、他も基本的にはオープンですね。本当に良い方がいらっしゃって、かつ相性が良かった場合はぜひという感じではありますね。
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