少しトレンドからは出遅れましたが、昨年のOpenAIの騒動あたりからUSでも注目を浴びているe/acc(効果的加速主義)とEA(効果的利他主義)の概念の対立が顕在化してきているのを見て考えたい問いがあり記事を書いてみました。
ちょっとなかなかうまくまとめきれない難産な記事でしたし、こういうトピックにどこまで興味ある方がいるのか不安ではありますが、ぜひe/accやEAってなんでこんなに騒がれているのか?について気になった方など見ていただければ幸いです。
テクノロジーとイデオロギーは表裏一体
なぜこのような論点を考えたかったかというと、Glen weylという経済学者の、”テクノロジーとイデオロギーは表裏一体である”という言葉が強く自分の中では印象に残っている。
VCとしてもどのテクノロジーに対して投資をしていくのかを考えていく上でも、イデオロギーを考えることは必要だということを改めて認識をしたからである。そのためWeb3とマルクスのようなブログを書いたりした中で今回のテーマも書かざる/考えざるをえないと思った。
自分のような日本のVCの端くれがどのような思想をもち投資しようとと
*特段something newなことは書いてないです。
ファンドサイズが一定規模以上になると管理報酬が人以外にも使えるようになってくる。その管理報酬をどのようにつかうかがファンドの思想であり、差異を生み出す源泉の1つとなってくる。(まあ一番は人だと思うが)
レイターになればなるほど、一般的にはValue addチームの組成のような、より投資先の事業に対する直接的な貢献ができるようなチームを組成することが定石となってきている。なぜなら事業はもうPMFしている場合があり、一番投資先に求められているのが成長に対する支援だからである。例えば採用・PRはどの事業にも横断的に必要となる要素だから、チーム組成がしやすい。
業界の人には釈迦に説法だけど、a16zのようになるとエキスパートがぞろぞろといるようになる。VCファンドのバイアウトファンド化のような現象が起きてくる。
一方シードラウンドなどにおいては、投資先の支援を考えたときに、まだその投資先が事業も不確かな場合が多いので、事業の成長への直接支援というチームをつくるインセンティブが弱くなる。そのためなにがシード期、創業期に手っ取り早く必要
”不景気こそ偉大なスタートアップのチャンス”や、”終わったと言われる業界からこそ偉大な企業がでる!”みたいな話。
正直自分は疑っていた。まあ結果論でいうとでているのだけど、本当かよ・・って。ただよく考えていくと、一つ出る可能性がある理由はあるし、実感値としてもこれは正しいかもしれないと思えることがある。
その仮説のキーとなるのは"採用”だと思う。
一般的に伸びている業界においては、勝ち馬に乗りたいという、頭の良い人達(それはそれで一般的には正しい、伸びてないとチャンスはないので。)が集まる事が多い。つまり、伸びている業界においては採用競合が多く、採用が苦戦することが多くなってくる。なぜなら人気だからだ。
しかし、一方伸びていないや、終わったと言われる業界において、スタートアップをはじめると、それでもその業界やそのテーマが好きな人達が採用できやすい。勝ち馬に乗りたいというよりは、本当にその業界やテーマが好きでもっとどうにかしたいというピュアなモチベーションで働く人が増える。そういう人たちが多く入社してくれるから偉大な企業が生まれる。
エンタメ領域におけるトレンド
自分もエンタメ分野については興味分野としてみているし、投資もしていく中でいくつかトレンドがあり、それが交差してきているように感じる。例えば下記のようなトレンドなどである。投資をするにあたってもこのあたりの現象が起きる背景を考えていた。
・コレクティブ商品への熱量(スニーカー/トレカ/NFT etc..)
・オンライントレカガチャ/オンラインUFOキャッチャーの流行
・アニメ/IPの流行・躍進におけるグッズの重要性
・オフライン回帰>イマーシブ体験 > これはこちらの記事で書いた
GENDAの躍進
そのようなことを考えていたときに、昨年GENDAという会社が上場を果たした。ご存知の方も多いとおもうので詳細の説明を省くが、GiGOというゲームセンター事業を中心にしながらM&A中心の戦略で成長しているエンタメ企業である。最近だとGAGAなどを買収しており注目の新規上場企業の1つではあるのは間違いない。
その資料を読むときにプライズゲームという言葉とともに、ここ数年のプライズゲームの成長とその成長に対しての仮説の資料を拝見したことが刺激となり、点と
自分は1991年生まれなのだけれども、いわゆる失われた20年・30年の日本しか見ていない。そもそも自分にとっては”失っていない”のかもしれないのだが。。いわゆるJapan as No.1のような時代感や空気感ということは味わったことがない、どちらかというと教科書上の話である。
物心ついたころには、不景気だとかそういった話を多く聞いていた。バブルの頃の日本のご機嫌を知らないので、基本的にはいろんなマイナス方向のニュースしか経済においては聞いてない。
世界時価総額ランキングの変化
よく引用される下記グラフのように平成3年に自分は生まれたがその前の平成元年には世界の時価総額ランキングにおいては上位が日本勢が占めていた。しかし、それから30年経ったときには、ほとんど見る影もなく消えてしまっている。
(引用:https://dw.diamond.ne.jp/articles/-/24295)
今回の記事でなぜこうなったのかということを深掘りするつもりはないが、基本的にはIT含めた変化についていけなかった結果、GAFAM中心に上位の時価総額が入れ替わった結果となっている。